
こんにちは!ペロリンです。夏の日差しを浴びて花も緑もいきいきとして、すがすがしい季節になりました〜。いろいろな花や木々が身近にある、自然いっぱいの山形が僕はだ〜い好き!そういえば、山形の花と言えば紅花だよね。今回は紅花に会いに行こうかなあ……。
『紅花のことなら僕におまかせ!ペロリン、君をすばらしき紅花の世界へ誘ってあげるよ!』
ああ!そう言う君は紅太郎!た、確かに紅花である君を差し置いて紅花は語れないね。では、強力な助っ人が加わったところで、いざ紅花に会いに、しゅっぱ〜つ!!『オー!』
2004.07.11取材 取材地:河北町
全国で唯一の「紅花資料館」に潜入!
僕は紅太郎と一緒に河北町にある紅花資料館にやってきました。
『河北町は「ベに花の里・かほく」と掲げ、紅花を町の花と定めているんだよ。』
紅太郎、どうして河北町は紅花を町の花としているの?
『その昔紅花は衣装などを染色する染料や、女性の唇を彩る紅として使われていたのを知ってるかい?その紅花の主産地が山形で、河北町は室町時代から、山形の中でも有数な紅花の産地だったんだよ。そして最上川を利用した上方との紅花交易がとっても栄えたことにより、紅花豪商が生まれ、交易によってもたらされた京の文化が花開いたんだ。この紅花資料館はもとは紅花商を営んでいた堀米四郎兵衛門の屋敷だったんだ。』
なるほど〜、河北町と紅花には切っても切り離せない歴史の絆があるんだね。そして現在堀米邸は紅花資料館として紅花に関する様々なことを知ることができる場所として活躍しているのか〜。お掘には鯉が泳ぎ、正面から門を拝した眺めは壮観!四季それぞれの表情を楽しめそうな庭園はとても落ち着いていて、の〜んびり散策したいねえ。
『さあさあペロリン、今日はここを会場に、紅花のイベントがあるんだ。のんびりしてないで、こっちこっち!』
え、イベント?ちょっと待ってよ、紅太郎〜。 |
「最上紅花」切花展
敷地内の「工房くれない」というお蔵が、なにやらにぎわっています。 『これから「最上紅花」切花展があるんだよ。』工房の中はたくさんの紅花が人々の手によって展示台に整然と並べられ、会場準備の真っ最中です。「毎年1年に1度開催している切花展も今回で24回目になりました。
そう教えてくれたのは実行委員の河北町教育委員会生涯学習係主事の真木秀章さん。
みなさん楽しそうに協力しながら準備を進めているペロ。
若き実行委員パワー
そんな中、高校生の人たちにお話を伺いました。へえ〜、詳しいペロねえ!
そう話してくれたのは実行委員10年目の青年団員加藤優一さん。加藤さんは青年団に入り、この活動を先輩から受け継いだそうです。 実行委員の人たちは前日から切花展の準備を始め、今日は早朝5時40分から活動されています。みなさんとっても一生懸命!そして本当に楽しんで取り組んでいるんだね。『紅花たちもすっごく喜んでいるよ。すてきな活動だね!』
さあ、開催です!
午前10時、準備も万端整い、徐徐にお客さんが集まってきました。家族と訪れた小学生の男の子が展示されている紅花を嬉しそうに眺めています。どうやら出品者のようです!育てるのは大変でした?こんな小さな子まで紅花作りをがんばっていたとは!感心だあ!!
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▲地元の小学4年生、原田雄貴くん。育てた紅花とツーショット!
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地域の人はもちろん、岩手など県外からの観光客も大勢訪れ、お客さんたちにはかわいい紅花の花束がプレゼントされ、切花展は大盛況です!
そして、3人の審査員がじっくりと審査を始めました。なるほど、最初はどれも同じようにきれだと思っていたけれど、確かにひとつひとつ個性があります。
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非常に厳選なる審査の結果、優秀な7作品が選ばれ、表彰式が始まりました。今年最優秀賞に選ばれたのは、 今田源六さんです。そして優秀賞には茂木一さん、並びに松田峯雄さんが選ばれました。みごと最優秀賞に輝いた今田さんは毎年出品されているそうです。その他、賞を貰った人も、そうでない人も、その場にいるみなさんがにこにこ満足げです。 |

▲表彰式だペロ。
おめでとうございます!
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受け継がれる紅の心…
審査員の方々、ご感想をお願いします。
まずは河北町教育委員会教育長の小山田壽昭さん。河北町花き生産組合長の岡崎忠行さん。 最後に24歳、青年団の団長でもある実行委員長の砂田透さんです。
長い間受け継がれてきた山形の花、紅花。その大切さ尊さに気付き、受け継ぐ若者たちの心には祖先たちの熱い思いもしっかりと伝わっているのだなと感じました。『こんなに紅花のことを思ってくれる人たちがいて、僕、紅太郎も本望だよ』紅花よ、これから先もずっと山形の花として咲き続けてね。
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