「岩のり」
12〜2月の寒い時期が「岩のり」の最盛期。
「岩のり」は、外海に面した岩礁の上に、身を切るように冷たい海水を浴びながら生え、この厳寒の季節に手摘みにより1年分が収穫され、乾燥させて保存される。
山形県の庄内地方では、どんがら汁(寒鱈汁)、正月のお雑煮、味噌汁など普通に家庭でよく使う食材で、放つと磯の香りがただよう。普通の海苔に比べると硬く歯ごたえがあるため、つくだ煮などにも向いている。乾燥させた岩のりが常時出回っているため、常備しておくと気軽に使える便利な食材となる。
写真提供:鶴岡市観光物産課
「岩のり」のおいしい食べ方
どんがら汁(山形県庄内地方の郷土料理)
寒の時期、真ダラを身も骨もぶつ切りにし、内蔵も鍋に入れて煮込んだどんがら汁は、冬の庄内・日本海の名物料理。あぶらわた(肝臓)のとろけるような甘さは何とも言えない。この時期になると内陸に住む人たちは、庄内の友人から「寒鱈」が送られてくるのを心待ちにする。

●材料
・岩のり |
適宜 |
・真ダラ
(内臓も含めて) |
1kg |
・ネギ |
1/2本 |
・味噌 |
大さじ6 |
・酒 |
60cc |
・塩 |
少々 |
・水 |
6カップ |
●作り方
- 真ダラは頭を落とし、内蔵を取り出してから、骨ごとぶつ切りにする。
- 内蔵を適当な大きさに切る。
- 鍋に湯をわかし、酒、塩を加えまず真ダラのぶつ切りを入れ、しばらくしてから内蔵を入れて煮込む。
- 時々アクをすくいながら煮込み、9分通り火が通ったら味噌を入れ、最後にネギを入れる。
- 椀に盛り、岩海苔をのせる。
※短冊に切った大根や、豆腐を入れてもよい。
※酒粕を入れるとまた美味しい。