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顔の見える農業

JA山形おきたま/西洋なし振興部会:部会長 高橋 武一さん

明治時代より培っている、西洋梨栽培の技術。
ラ・フランスにもそれを活かして。

 ラ・フランスは、収穫までの栽培期間が長くかかる果物なんです。例年4月30日から5月1〜2日頃に花が満開になるのですが、それから165日…つまり約5ヶ月半かかってやっと収穫できるようになります。今年は10月12〜18日が収穫日でした。この生育期間の長さがネックになって、本来のフランスでは殆ど栽培されなくなったという話を聞きました。時間がかかる果実は、それだけに自然からうけるアクシデントも多く、特に春先の遅霜や秋の台風などにはいつも悩まされます。しかしこのあたりは、もともとバートレット栽培が盛んに行われていたことから、明治時代より培ってきた技術の蓄積があり、その経験がラ・フランスにも活かされていると感じていますね。

ラ・フランス

一番の敵は輪紋病。常に自然を肌で感じて。
カンをはたらかせての防除は、回数よりタイミング!

 ラ・フランス栽培で一番の敵!と言われるのが輪紋病(りんもんびょう)です。果皮に輪紋が現れ、下の果肉が腐れていくやっかいなもので、幼果期の、果実がs肥大する頃に降水量が多かったりすると冒される危険性が高い病気です。この時、防除を的確に行わないと、後で取り返しのつかないことに。「何となく湿度、温度が高いな」と感じたら、即!防除の態勢に入ります。防除は、回数ではなく実はタイミング。ここぞ!と言うときに的確に行って初めて効果があるんです。毎日の天候・気候を肌で知る。ある意味、野性のカンを働かせるようにすることが大事なんですね。

たっぷり太陽光を浴びた、食味の良いラ・フランス。
南向き斜面という恵まれた立地も相乗効果を…。

 私たちのラ・フランスは、きめ細やかで緻密な果肉がなめらかさを生み、たっぷりの果汁と糖度14度以上…中には17度という甘さを持つものもあります。心がけているのは見栄えよりも食味重視という点で、サンサンと太陽の光を浴びたラ・フランスの、本当の美味しさを皆さんに届けるようにしています。本来、陽の当たったものは表面に黄色がかったサビ色の出るのが特徴。おまけにちょっとザラザラしているんですね。そのようなことから、樹光を大切に考え、枝々にまんべんなく光が当たるよう樹の形を作っています。幸いこのあたりは南向きの斜面が多く、その点でも恵まれた立地だと言えるかもしれません。

ラ・フランス

ラ・フランス

化成肥料を一切使わない地力ある土づくりと、
樹木本来の力を利用して、無理のない大玉ねらい。

 出荷は、関東・京浜・東北がメインですが、中部・東海・奧信越にも相当数が行っています。贈答用の大玉、大型店などで好まれるパック用には小玉と、それぞれ需要に合わせてサイズ分けがなされますが、やはり市場評価の高い大玉が中心です。芽かきをしての大玉ねらいですが、適切な制限で無理せず、また人工授粉で確かな結実を行い本来の樹木が持っている力を利用して、負荷なく肥大させていきます。土壌的には化成肥料を一切使わず、こちらも土本来の地力を引き出すようにしています。

箱

箱詰のラ・フランス

樹木では完熟しないラ・フランス。
追熟させることが美味しさのカギ。

 ラ・フランスは樹上完熟しません。収穫後の追熟がポイントです。生育状況の基準に合わせて収穫したものは、それぞれまず予冷(最短で2週間〜平均的に20日間)して果実の状態を同じ足並みに揃えておきます。これにより順次出荷がたやすくなるわけです。その後は毎日の出荷数量毎、状況に合わせてエチレン処理を行い追熟を促進。さらに10日ほど置き、食べ頃になる4〜5日前くらいの店頭着を見計らって、出荷します。なかなか食べ頃が判らないという声を聞きますが、店頭に並びはじめのものなら購入して4〜5日ほどは室温で追熟させ、様子を見ます。そのうちに果実からいい香りがしてくるんですね。肩の部分をおして果肉が柔らかくなっていたらOK。口にする1時間前くらいに冷蔵庫に入れて冷やすと、一層おいしく食べられますよ。

 

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