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ペロリンの山形旬情報

総称山形牛

2020年4月28日掲載

今日の旬な農畜産物

「総称山形牛」

最近は海外でも人気の「和牛」。寿司とともに外国の方々を魅了し、「wagyu」という名前でも親しまれていて、わざわざ日本まで和牛を食べに来る人もいるほどです。もちろん日本人にも和牛は人気ですよね。そんな和牛の中でも高品質でおいしさに定評のある、山形が世界に誇る「総称山形牛」についてご紹介します!


「和牛」と「国産牛」の違い

ヤマメ

「和牛」と「国産牛」、同じ日本の牛ではないのか?と思った方もいらっしゃるかもしれませんね。「総称山形牛」についてご紹介する前に、この二つの違いについて説明します。

日本で販売されている牛肉で「和牛」と呼ばれるのは黒毛和種、褐毛和種、無角和種、日本短角種の4品種または4品種間の交雑種の牛のみです。明治期の文明開化で牛肉を食すようになった日本人が、日本古来の牛に外国産のさまざまな品種を交配して品種改良を行い、日本人の嗜好にあった品種を作り出してできた品種です。特に黒毛和種は需要が高く、一般に販売されている「和牛」の大半を占めています。一方「国産牛」には、ホルスタイン種などの乳用種のほか、乳用種と肉用種を交配した「F1」と呼ばれる交雑種の牛等が含まれます。

国内には数多くの銘柄牛が存在しますが、その中でもトップクラスのブランド力を誇るのが「総称山形牛」です。


山形における肉用牛の歴史

米沢牛

「総称山形牛」の歴史は「米沢牛」から始まります。「米沢牛」の産地として知られる置賜地域には、上杉鷹山公が創設した藩校「興譲館」がありました。その興譲館で教鞭をとっていた英国人洋学教師チャールズ・ヘンリー・ダラス氏が明治初期に教師の任期を終え、横浜の外国人居留地に戻る際に雌牛1頭を連れて帰り、英国人仲間に振る舞ったところ、たいへん美味と好評を博し、「米沢牛」が一躍有名になりました。

その後、県内全域で牛の肥育が普及し、飯豊牛・西川牛・天童牛・東根牛など県内各地で多くの銘柄牛がつくりだされ、昭和37年に当時の知事の提唱により「総称山形牛」と銘名し、品質規格の統一が図られました。そして、現在では高品質な肉用牛が多く生産される産地として全国的にその名が知られています。


「総称山形牛」の定義

次の2つの基準を満たしたものが「総称山形牛」として認定されます。また、基準を満たした「総称山形牛」について産地証明書の発行も行われています。

  1. 山形県内において、最も長く肥育・育成された未経産および去勢の黒毛和種。
  2. 公益社団法人日本食肉格付協会が定める肉質4等級以上のもの。ただし、1の条件を満たし、肉質が3等級のものついても同様に取り扱う。

「総称山形牛」のおいしさの特徴

総称山形牛

山形県は四季がはっきりしており、夏の暑さ、冬の寒さが厳しく、また、昼夜の寒暖差が大きい気候となっています。このような環境の中でじっくりと丹精込めて育てられた「総称山形牛」には上質なサシがきめ細かく、鮮やかに入っています。牛肉のおいしさは含まれる不飽和脂肪酸(オレイン酸等)の割合が鍵になっていると言われています。不飽和脂肪酸は人の体温よりも融点が低く、一口食べれば口の中で「じわぁ〜」っと融け始め、甘味が広がります。

文明開化から始まり、日本を代表する食文化となった和牛肉のおいしさは、今や、国内はもとより、全世界から注目されています。自分への御褒美や特別な記念日にはもちろん、何気ない日常の食卓にも!山形が世界に誇るおいしい牛肉「総称山形牛」を是非御賞味ください。

また、日頃なかなか会えない大切な人を思い、「ご無事で何より」と贈られてみてはいかがでしょうか。

〜「総称山形牛」豆知識〜

●雌牛割合と品質の高さ

「総称山形牛」の7割〜8割は雌牛となっています。また、和牛の肉質等級を決める基準の1つに「BMS.No」というものがあります。脂肪交雑の度合いにより低い方から、No.1〜No.12までの数値で設定されており、いわゆる霜降り(サシ)が最も多いとされるのがNo.12となっています。平成30年度に全国でBMS.No.12と格付けされた黒毛和種の雌牛頭数のうち、「総称山形牛」はその約17%を占めています。つまり、全国で流通している最高級の雌和牛のうちの6頭に1頭は「総称山形牛」ということになります。

●山形県農業総合研究センター畜産研究所

県の研究機関である農業総合研究センター畜産研究所では、消費者の皆さんにおいしい「総称山形牛」を食べていただけるよう、全国に先駆けて牛肉のおいしさ(脂肪の口どけ、旨み、甘み)に係る研究を進めています。令和元年には食味に優れた能力を持つ県産種雄牛「福福照(ふくふくてる)」号がデビューしています。


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