菌床しいたけ|収穫時期:周年栽培
一丸となって上級品を生産
「菌床しいたけ」
培養センターが菌床づくりと
植菌までを担当
煮ても焼いても良し、和洋中の料理も良し。きのこの万能選手ともいえるしいたけは、菌床栽培が普及してから、一段と身近な存在になった。
県内でも良質のしいたけを産出する鮭川村では、村内の培養センターが菌床づくりから菌の接種までを行い、これを生産者が栽培する方式を採っている。
植菌を終えた菌床ブロックは、4月から順繰りに生産者の栽培舎に移り、約120日間、室温22度の環境で培養される。十分に菌が回ったところで、水をかけるなどの発生操作を行うと、3日目ぐらいに芽を出し、10日目ぐらいには収穫できる。収穫後も追加培養と発生操作を繰り返すことで、一つの菌床から4〜8回の収穫ができるそうだ。
良質で均一、安定供給
東京市場で高評価
「夏場の管理が大変です」と生産者。微妙な温度や湿度の管理はもちろん、虫の侵入にも細心の注意を払うという。そして今、栽培棚に並ぶ立派に育ったしいたけこそ、その手間暇の結晶だ。「やはり、いいものができると嬉しいですよね」と、顔をほころばせる。
収穫は周年で行われており、採取したその日のうちに集荷場に運び、パック詰めにしたものを、主に東京市場に出荷するという。生産者28名が団結し、同じ菌床でそれぞれが丹精込めた産品は、高いレベルで品質がそろい、供給も安定。昨今はきのこブームともあり、今後の伸展が楽しみだ。
* DATA *
主な産地
鮭川村・鶴岡市・最上町・大蔵村・三川町・庄内町・戸沢村・ほか