岩のり(ウップルイノリ)|ウシケノリ科|旬:11月〜1月
みそ汁や鍋にパッと散らす
たちまち磯のいい香り
12〜2月頃までの寒い時期が岩のりの最盛期。外海に面した岩礁の上に、冷たい海水を浴びながら岩のりは生えている。庄内浜では、雪の吹雪く厳寒の季節、丁寧な手摘みによって収穫され、摘み取りから乾燥まですべて手作業で行われている。
旬の岩のりを生で味わえるのは12〜2月で、あとは乾燥させて保存する。正月のお雑煮や寒鱈汁など、とにかく庄内地域の家庭でよく使われる海藻でもある。一般的なのりと比べると歯ごたえがあるため、つくだ煮などにも向く。みそ汁などに散らすと磯のいい香りがただよう。また、さっと炙ると香りがいっそう引き立ち、おにぎりに巻いて食べると絶品である。生を乾燥させたもののほか、焼き岩のりに加工したものもある。乾燥させたものが多く出回っているので、常備しておくと料理に気軽に使えて便利。県内唯一の離島の飛島では「板のり」としても売られており、島を訪れた観光客にはお土産として人気がある。