からとり芋|最上地域、庄内地域
根や茎も無駄なく美味しく利用する
食の知恵≠ェギュッ!とつまった秀逸食材
名前の由来は、葉柄も収穫して食べるという意味の「柄取り」から来ていると言われる。からとり芋はさといもの仲間で、見た目は良く似ているが茎の色に赤と緑があり、芋はねっとりとして上品な甘さがあるのが特長。栽培は、昔は苗代を利用することが多かったようだ。その理由は、苗づくりで残った土中の肥料を無駄なく利用するという栽培の知恵から。今は転作田や畑で作られることも多いが、基本、粘土質の強い土壌が良いと言われる。葉柄は一般的に「ずいき」と呼ばれ、生のものは皮をむいて茹でてからおひたしや和え物、煮物に使ったりする。天日で干したものが「いもがら」で、甘酢漬や炒め物にされる。山形県の郷土料理でもある納豆汁や雑煮にもこの「いもがら」は欠かせない。もちろん芋は煮物やおでん、芋ご飯など幅広い料理に使われる。