にら|収穫時期:5月〜9月
全国屈指の生産量
最上の「にら」パワー
健康ブームに乗って
導入後に急成長
にらはユリ科の多年草で、ラッキョウやタマネギと同じアリウム属。日本では古事記に記述があり、かなり古くに伝来したらしい。
山形県では、1980年代半ばから最上地域を中心に栽培スタート。以降ぐんぐん栽培面積・生産量を伸ばし、1992年には露地物で全国シェアのトップに躍り出た。
主要栽培品種は、葉が厚く、葉幅の広い「パワフルグリーンベルト」。収穫期は5月中旬〜10月で、年5〜6回の収穫が可能だが、品質を重視し3回に制限している。雨を嫌い適度な乾燥を好むことから、雨よけハウスや専用の乾燥機の導入とともに排水には注意を払う。「必要なことをしておけば、あとは放っておいても伸びる」と生産者。収穫して寝かせておくと、上に伸びようとして起きあがってくるため、出荷箱は『縦詰め』が原則となる。
にらの産地
「達者de菜」のブランド名で
雪深い最上地域では、「雪をくぐって春先に出るにらは最高。柔らかく、滋味に富んでいる」とのこと。こうして育った当地のにらは、「達者de菜」のブランド名で市場に認められている。
中国では古来、にらは長命のシンボルだ。実際に栄養価は高く、ビタミンAが豊富でビタミンCも含む。特有の刺激臭はねぎやたまねぎなどにも含まれる硫化アリルという成分。
* DATA *
主な産地
新庄市・金山町・真室川町・舟形町・最上町・大蔵村・ほか