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ホーム知る山形んまいもの探しの旅「ペロリンが行く」 > Vol.53:GAPって、なぁに?酒米での取り組みを見てみよう!

農産物のGAP認証は安心・安全の「お墨付き」

山形も、もうすぐ春本番。畑や田んぼの雪も消えて、いよいよ農作業も本格的に始まるペロね。僕は今年も、山形のん〜まいものを探して、あっちこっち旅するペロよ!

おっと、その前に、僕は気になっていることがあるペロね。農産物には「GAP(ギャップ)」という安全性に関する規格があって、山形県ではお米と青果物を対象に「山形県版GAP」をスタートしたそう。でもGAPって、一体なぁに?おいしい山形大使≠フ僕は、さっそく山形県農林水産部農業技術環境課の方を訪ねて、教えてもらったペロン。

そして、実際にGAPに取り組み、認証を取得したアスク稲作研究会の方や、GAP認証の酒米でお酒をつくっている酒蔵を訪問。
よぉ〜し、しっかりお勉強するペロ〜ン♪

2019.2.13・3.8取材 取材地:山形市

農産物の安全を確保し、より良い農業経営を実現するための「GAP」

お話を聞いたのは、山形県農林水産部農業技術環境課・安全農産物専門員の梁瀬正裕さんペロ。GAP(Good Agricultural Practice)は「農業生産工程管理」の取り組みのことで、農産物はおいしさはもちろん安全・安心≠ヨの関心が高く、GAPは世界各国で普及しているんだって。

日本でも、農林水産省がGAPのガイドラインを定めたペロよ。その基準に従って、山形県ではお米と野菜・果樹を対象にした「山形県版GAP」を策定。2018年から第三者認証制度がスタートしたペロね。

GAP認証は安全・安心な農産物≠ニいう「お墨付き」

「山形県版GAP」の柱となるのが「食品安全」「環境保全」「労働安全」と「管理全般」。それぞれに点検項目と適合基準が設定されているペロン。こういうと難しそうだけれど、「点検項目は、農薬や肥料を適切に使用しているか、きちんと保管しているか。農薬による水質汚染を防いでいるか。農業機械の点検・整備をしているかといった基本的なことです。その項目を一つ一つ守りながら農作業を進めていく。そして、対応できていない項目があれば改善する。GAPをすることで、農産物の安全を確保して、より良い農業経営を実現することにつながるんですよ」と梁瀬さん。

GAP認証は、いわば安全・安心な農産物だという「お墨付き」ペロね。「山形県版GAP」の第三者認証を取得しているのは10件144農場(2019年3月20日現在)。僕も農家さんのGAPの取り組みを応援するペロ〜♪

山形県農林水産部農業技術環境課の方を訪ねて、GAPのお勉強中ペロよ。

「山形県版GAP」第三者認証マークには僕ペロリンが登場しているペロ!

アスク稲作研究会の農家21軒でグローバルGAPの団体認証を取得

GAPのことをしっかりお勉強したあとに訪ねたのは、アスク稲作研究会。主食米・酒米の卸・販売を行っている株式会社アスクが開設した、生産者の勉強会ペロ。アスクの米穀・酒米事業の市村明士課長と主食米事業の伊藤長仁部長は、研究会のメンバーと一緒にGAP認証に取り組んでいるペロン。

アスクでは、契約農家が生産した酒米を酒蔵に卸していることから、JA金山酒米研究会がGAP認証を取得するときに協力したそう。そのノウハウを生かして、2015年にアスク稲作研究会の農家21軒でグローバルGAPの団体認証を取得。それから毎年、認証を更新して現在は25軒になっているペロン!

県内のGAP普及をめざして「山形GAP推進協議会」を発足

栽培から収穫、出荷までの生産工程を管理するGAP。内部検査員の資格を持つ伊藤部長は、研究会の農家を訪問して、その農家に合った取り組みをサポートしているペロね。「グローバルGAPは218の点検項目がありますが、点検・改善が習慣になれば農作業の効率が良くなり、GAP認証は安全・安心の裏付けになるんですね」と話してくれたペロン。

GAPは、まだ消費者にはあまり知られていないけれど、「農産物の安全性や環境保全に配慮した生産は、世界的に求められています。大手の食品メーカーやスーパーマーケットでは、納入する農産物にGAP認証取得を求めるようになってきているんですよ」と市村課長。研究会では、県内にGAPを普及させたいと2018年3月に「山形GAP推進協議会」をつくり、200名近くが参加してGAP推進大会を開催したペロよ。山形は全国有数の米どころ。山形県産のお米がすべてGAP認証になったら、すばらしいペロね〜♪

グローバルGAP認証取得の山形県産酒米・出羽燦々100%で吟醸酒

すっかりGAP応援隊≠ノなった僕。つぎは、吟醸酒で知られる蔵元・出羽桜酒造の醸造蔵「山形蔵」にやって来たペロ。大きな煙突がある昔ながらの酒蔵で、中に入るとほのかにお酒の香りがしてきたペロ〜。

長年、杜氏を務める井上義之さんによると、この「山形蔵」ではグローバルGAPの認証を取得した山形を代表する酒米・出羽燦々を100%使用して、『純米吟醸酒 出羽燦々』をつくっているんだって。その量は、ワンシーズンで1升瓶にして2万本と聞いて、びっくりペロね〜!

GAP認証の酒米は、酒造りの工程やお酒の味は普通の酒米と変わらないけれど、「GAP認証ということで、より信頼感があります」と井上さん。

ところが、お酒は加工品なので、生産工程のGAP認証を取得してもラベルには表示されず、残念ながら消費者にはわからないペロ。それでも、井上さんは「生産者だけが一生懸命にGAPに取り組んでも、製造する側がそれを使わなければ将来的にいい広がりになっていかないので、私たちも協力したいという気持ちでGAP認証の酒米を仕入れているんですよ」ときっぱり。

そして、「酒蔵は、生産者が大切に育てたお米をいただいて、それをお酒にして感謝の気持ちをお返しする。バトンリレーのようなものです。酒造りはそうしたお互いの信頼関係が基本なんですね」って。やっぱり日本酒は、自然の恵みと、つくる人たちの心と技から生まれた日本の文化ペロ〜ン♪

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