「もち」
お正月になくてはならない「餅」。餅は古くから、ハレの日に神様に捧げる神聖な食べ物として、その文化が継承されてきました。みなさんのお住まいの地域では、どんな風に餅を召し上がっていますか?米どころ・山形県では、もち米の作付けも盛んに行われています。山形のお正月の餅の楽しみをご紹介しましょう。
2021年12月27日掲載
お正月になくてはならない「餅」。餅は古くから、ハレの日に神様に捧げる神聖な食べ物として、その文化が継承されてきました。みなさんのお住まいの地域では、どんな風に餅を召し上がっていますか?米どころ・山形県では、もち米の作付けも盛んに行われています。山形のお正月の餅の楽しみをご紹介しましょう。
あんこ、ずんだ、ごま、きなこなど、餅の食べ方はさまざま。山形では、これらに加えて「納豆餅」が多くの家庭で作られており、スーパーの惣菜売り場や産地直売所で販売されていることも珍しくありません。納豆に包まれることで、飲み込みにくい餅がツルッと喉越しよく、食べやすくなります。また、あんこなどの甘い味の餅に、醤油にネギの辛味がきいた納豆餅が加われば、味のアクセントにもなり、食べあきません。
納豆、ネギ、醤油と、お好みで大根おろしを加える場合も。ごはんにかけておいしい納豆は、お餅にかけてもやっぱりおいしい!ぜひお試しください。
圧倒的に角餅が多い東北地方にあって、山形県では日本海側の鶴岡市や酒田市などの庄内地域が丸餅文化圏となっています。これは、江戸時代の北前船の交易によりもたらされた京文化の影響があったといわれています。県内各地の雑煮を見てみると、餅の形も具材もバラエティーに富んでいます。
地域の味、家庭の味は長い年月をかけて育まれるもの。あたたかい雑煮とともに、どうぞよいお年をお迎えください。
山形で生産されるもち米の主力品種は「ヒメノモチ」ですが、2006年には県オリジナルのもち品種「こゆきもち」が奨励品種となりました。「こゆきもち」は栽培面では低温に比較的強いので中山間地でも栽培でき、倒伏しにくく収量も良好な品種です。名前のとおり色白で、食味の良さはもちろん、生餅の状態でのびが良いので、そのまま食べてもおいしく、大福餅などの柔らかい菓子への加工にも最適のもち米です。
また、庄内地域で根強い人気の県オリジナルもち品種「でわのもち」 は、1966年に誕生しました。食味がよく、きめが細かくなめらかで、のびがよく煮崩れしにくいのが特長です。